2024.04.19

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協力会社向け

建設キャリアアップシステム(CCUS)の料金体系を解説

建設キャリアアップシステムは料金負担が立場や事業者の規模等により異なるため、 料金負担の全体像が見えないため、導入時に負担にあるという方も多いと思います。 そこで、本日は建設キャリアアップシステムの料金体系の解説をしていきたいと思います。

◇このコラムを読んでもらいたい方

・建設キャリアアップシステム(CCUS)の導入を費用面で悩んでいる方

・建設キャリアアップシステム(CCUS)の料金体系の全体像をしりたい方

◇このコラムでわかる事

・建設キャリアアップシステムの料金体系と料金発生のタイミング

建設キャリアップシステムの料金は毎月かかるの?

建設キャリアアップシステムは登録料、ID利用料、現場利用料、就業履歴蓄積設備の4つの料金で構成されています。このうち登録料、ID利用料の費用負担は元請会社、下請会社関わらず負担、現場利用料、就業履歴蓄積設備の費用は元請会社のみの負担になります。毎月料金がかかるのか?心配な方もいらっしゃると思います。毎月の料金の負担があるのは、元請会社が負担する現場利用料のみになります。(※現場運用時のみ)下請会社の皆さんは毎月の料金負担はないのでご安心ください。それでは料金に関する項目を1つずつ確認してきましょう。

事業者登録料(元請会社・下請会社負担)

事業者登録料は事業者(会社)が建設キャリアアップシステムに情報を登録・利用する際に必要な登録料です。登録の有効期限は5年間となり、登録が完了した日から5年後の登録月末まで有効となります。登録料は事業者の資本金額をもとに決まります。登録料の請求のタイミングは、建設キャリアアップシステムへ登録申請を行い審査が完了した際に建設キャリアアップシステムから請求書が届きます。更新申請の登録料の請求は更新手続き後に審査完了した際に建設キャリアアップシステムから請求書が届きます。お支払いは、銀行振込、コンビニ払い、カード決済が可能です。しかし登録料が48,000円(税込)(資本金額が5,000万円)を超える場合は、銀行振込になります。登録料の支払いを行わない場合、新規での登録申請時は審査が完了せず事業者IDの発行が行われません。更新時に関しては、事業者のIDが消失する事になりますので更新時は、特に注意が必要です。

事業者登録料

技能者登録料(元請会社(直手がいる場合)・下請会社負担)

技能者登録料は、技能者(建設職人)が建設キャリアアップシステムに情報を登録・利用するために建設キャリアアップカードを発行するために必要となる料金です。建設キャリアアップカードの有効期間は発行日から発行9年経過後最初の誕生日までとなります。申請時60歳以上の方は優遇措置があり有効期限は同14年目の誕生日までとなります。登録料は登録形態により決まります。登録形態は、原則は能力評価の関係上、詳細型をおススメします。簡略型は外国人の短期期間労働者のためと認識して頂ければと思います。また事業主の場合は労災加入の情報登録が必要になるので原則、詳細型の登録となります。建設キャリアアップカードの紛失・破損・券面書換えが必要な場合は、実費1,000円(税込)にて再発行が可能です。登録料の請求のタイミングは、建設キャリアアップシステムへ登録・申請を行うと建設キャリアアップシステムから請求書が届きます。お支払いは、銀行振込、コンビニ払い、カード決済が可能です。更新申請の登録料の請求は更新手続き後に審査完了した際に建設キャリアアップシステムから請求書が届きます。登録料の支払いを行わない場合、新規での登録申請時は審査が完了せず建設キャリアアップカードの発行が行われません。更新時に関しては、技能者のIDが消失する事になりますので更新時は、特に注意が必要です。

登録形態の区分

技能者登録料

管理者ID利用料(元請会社・下請会社負担)

事業者が建設キャリアアップシステムに登録した事業者情報や現場情報を管理するために必要となる管理者IDに対する利用料金です。毎年お支払いいただく必要があります。管理者ID利用料は事業者の事業形態により異なります。また自社の管理体制に応じて階層管理責任者を配置した場合も管理者ID利用料金が発生致します。管理者ID利用料の請求のタイミングは事業者登録の月の翌月(*1) に請求をします。お支払いは、銀行振込のみ可能です。コンビニ決済、カード決済は行えません。*1 例:4月に登録したIDの場合、毎年5月初旬

管理者ID利用料の支払いを行わない場合は、IDが凍結され、建設キャリアアップシステムの利用が行えなくなります。お支払いを忘れてしまった場合も、請求書受領後10か月間以内であれば、届いた請求書のお支払いを済ませる事で、管理者IDの凍結は解除されます。未納期間が10ヶ月を超えてしまう場合は、建設キャリアアップシステムへ連絡を行いましょう。

管理者ID利用料

現場利用料(元請会社負担)

現場利用料は、建設キャリアアップシステムにおいて現場・契約情報を登録した元請事業者に対し、当該現場における就業履歴の登録回数に応じて利用料金が発生します。一定期間ごとの事後精算でお支払いいただく必要があります。現場利用料の請求のタイミングは月末締め、翌月初旬に請求をします。ただし、一定額(1万円)に満たない場合は、最大6ヵ月間、請求の繰り越しを行います。なお、年度末・消費税率改定時は前記にかかわらず請求を行います注意事項として支店や営業所、現場ごとに請求書を分割することは出来ません。お支払いは、銀行振込のみ可能です。コンビニ決済、カード決済は行えません。現場利用料の支払いを行わない場合、管理者IDが凍結され、建設キャリアアップシステムの利用が行えなくなります。

現場利用料

※現場利用料の計算例

10 人の技能者が50 日就業した場合        10人×50日×10円=5,000円

同一現場で朝と昼休み後に2回入場       1人×1日×1現場=10円

午前と午後で同一元請の別現場(A・B)に入場   1人x1日×2現場=20円

カードリーダー等就業履歴蓄積設備(元請会社負担)

建設キャリアアップシステムでは現場で技能者の建設キャリアアップカードを利用し就業履歴を蓄積するための建レコ専用(*2)カードリーダーの設置(*3)が必要になります。

*2 建設キャリアアップシステム就業履歴アプリ「建レコ」

*3 CCUS認定連携システムを利用する場合はカードリーダー以外の就業履歴蓄積設備が利用可能です。

カードリーダーは約1万円~約3万円で特徴や機能により費用の形態が異なりますので自社の現場特性に合わせて選定を行う必要があります。

カードリーダーの特徴

*4 ロギング機能とは、カードリーダーに就業履歴を一時蓄積する機能

*5 初期費用は目安金額の提示になります。ご注意ください。

*6 バッテリー搭載

*7 乾電池による稼働可能

*8 iPhoneの提供事業者との契約形態等に応じて異なるため通信キャリアにご確認ください。

建設キャリアアップシステムの料金

以上の登録料、ID利用料、現場利用料、就業履歴蓄積設備の4つの料金が建設キャリアアップシステムの登録、現場運用を行うには負担が必要になります。事業規模や運用する現場規模、請負形態により負担金額が異なるためよく確認を行って頂ければと思います。そして最後に、元請会社ようにCCUSの運用プラスαで現場業務の効率化が可能な、CCUS認定連携システムが準備されていますのでご紹介を行います。

建設キャリアアップシステムの料金は変更申請時に発生するのか?

ここまで建設キャリアアップシステム利用時に負担が必要な料金についてお話してきました。 そこで、疑問に感じた方も多いと思いますが、建設キャリアアップシステムの随時情報は追加・更新を行うので、変更申請をした場合に料金が発生するのではないか?と考えますよね。ご安心ください。建設キャリアップシステムでは、情報の追加・更新の変更申請には費用はかかりませんので自身や自社の情報の変更やや資格証等の追加は適宜行って頂ければと思います。

建設キャリアアップシステム関連のサービス料金

建設キャリアップシステムを導入・運用を行う際に、建設事業者さんのニーズに応じて各種サービスが準備されていますので代表的な2つのサービスについてご案内してきたいと思いまます。

CCUS認定連携システム

建設キャリアアップシステムでは、CCUSが連携を認定したITシステムに限りデータ連携を行い、連携しているシステムからも就業履歴の蓄積を行う事が可能です。2024年3月現在16のシステムが認定を受けデータ連携を行っています。連携しているITサービスは建設現場で課題解決を行うため施工管理等の利便性を向上させるサービスも提供しています。別途で利用コストと運用コスト負担が生じますがCCUS認定連携システムを利用することでCCUSと施工管理業務の効率化を行う事が可能です。自社の課題感や社内のIT化に合わせて、サービスの選定、導入を検討して頂くも良いかと思います。注意事項として、現段階でCCUSの導入未実施、業務効率化のITシステムが未導入の場合、2つのITシステムを同時導入する事になるので、現場の意見を聞きつつ計画的な導入をおススメ致します。

CCUS認定連携システム(2024年3月現在)

※CCUS認定連携システムの詳細説明は別の機会に行わせて下さい。

建設キャリアアップシステム代行申請の料金

建設キャリアアップシステムの代行申請サービスはCCUSが実施する「CCUS実務講習」を受講し一定の知識があるCCUS登録行政書士と民間代行事業者がおります。 サービス価格はCCUS登録行政書士や民間代行事業者で千差万別ではありますが 全国の行政書士にリサーチ(2022年6月369社自社調べ)した結果、平均事業者登録約31,500円、技能者登録16,500円でした。※2年程度月日が経過しているので値上げが行われている可能性ありがあるのでよく費用をご確認のうえ依頼先を選定しましょう。

結び

今回は建設キャリアップシステムの登録から現場運用までの料金についてお伝えしてきました。建設キャリアアップシステムは登録時のイニシャルコストと現場運用時のランニングコストを持続的に負担する必要があるため、自社が建設キャリアアップシステムを導入した際に負担すべき金額をしっかり把握した上で、経営状況や元請・上位会社との状況に応じて無理のない導入を進めて頂ければと思います。

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建設キャリアアップシステム(CCUS)代行サービス

株式会社FIRSTでは建設キャリアアップシステムの導入・運用サポートを唯一専門で行わせて頂いております。建設業界の労働上限規制により「業務の質」の改善が求められていると思います。社長や技術者や技能者の大切な時間がお金を生まない業務に奪われていませんかは?お金を生み出す業務に集中して頂くために株式会社FIRSTが提供する、「建設キャリアアップシステムの導入・運用サポート」をご検討頂けると幸いです。

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