2024.03.13
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建設キャリアアップシステム連携!建退共・DXへの道
建設業の退職金制度の充実化により技能労働者たちの未来が明るくなるかもしれません。建設業退職金共済事業本部が厚生労働省に提案したのは、CCUSと連携して退職金を【増額】する新たな仕組み。この動きが業界のスタンダードを変えるかもしれません。早速見ていきましょう!
建退共の現状
建退共制度の掛け金納付は94.8%が建退共手帳を利用しての証紙ベースで充当が行われ、電子申請の納付率はわずか5.2%となっており、デジタル化社会でのなんとも厳しい数字であるのが現実です。電子申請のためのシステムの利用状況は、共済契約者約17.5万所のうち専用サイトへのログイン率が2024.1月末で7.15%でしたが、IDとパスワードの付与と手続きのワンストップサービスの導入により現在は約20%まで上昇しました。
CCUSへの建退共登録とシステム連携の状況
CCUSの登録事業者・技能者のうち、建退共の加入情報を登録しているユーザーは約3割にとどまりまだまだ少ない状況であるのが現実。そして2022年8月から建退共とCCUSとの本格連携がスタートしたのは良い事だが、CCUSと連携を行い建退共の電子納付を行うには、建設キャリアアップシステム(CCUS)、建退共・就労ツール建退共・電子申請専用サイトの3つシステムを利用してはじめ被共済者に掛け金を電子で充当が行える。これでは手間ばかりかかり証紙ベースで行った方が効率的であるため電子化が進まないのも仕方がないと思う。
建設業退職金共済事業本部・建設業振興基金 一括作業方式(元請一括作業方式・一次下請一括作業方式) 操作方法マニュアル 出典
上記の資料を見ただけでも、建退共とCCUSの連携による電子申請には手間がかかることが認識できる。
建退協と建設キャリアアップシステムの今後の動き
2024年度は労働政策審議会が退職金制度の検証を行い、近年の公共工事の労務単価向上等処遇改善に向けた動きを踏まえ、建退共制度の改善の一つとして退職金を増額する仕組みの検討を厚労省に働き掛けを行っている。また建退共の利用促進していくため、建設キャリアアップシステムとの連携を更に推進していく。具体的には、より効率的に建退共の掛け金の電子納付が行えるよう、CCUSの就業履歴データを滑らかに連携出来る申請システム開発する。2024年6月頃までにシステム開発会社へ発注を行い、シス開発に着手する予定。今回のシステム回収で前回とは異次元の水準で電子納付の効率化され建退共のDXが期待できそうです。
今後の目標と展開
建退共の電子申請の目標はめ被共済者のログイン率を50%以上、掛け金納付率30%以上。当面の目標とし24年度は普及拡大を目指す。その中でまずは公共機関の発注者や大手ゼネコンの協力を得てに電子化の普及促進を進めていく。宮城、群馬、沖縄の3県では電子申請の普及促進の取組が一早く始まっている。
結び
建退共と建設キャリアアップシステムの連携は、単に掛け金納付の効率化や退職金増額の話にとどまらず、建設業界における技能労働者の地位向上に寄与する重要な一歩です。このような改革が進むことで、より多くの若者が建設業界に魅力を感じ、新たな人材が流入するきっかけにもなるかもしれません。今後の展開に大いに期待したいところです。
本日は『建設キャリアアップシステム連携!建退共・DXへの道』についてお話させて頂きました。最後までご一読頂きありがとうございました。株式会社FIRSTは最新の情報やトピックを中心に、建設事業者さま、建設技能者さまのためのお役立ち情報を定期的にお届けしています。「建設キャリアアップシステムへのお問合わせ」や「建設キャリアアップシステムへの申請」等々建設キャリアアップシステムの導入・運用についてのお悩みや課題がある場合は、電話またはLINE、問合せフォームからご相談ください。