建設キャリアアップカードはいつ届き、どのように使うのか？

建設キャリアアップカードはいつ届くの？…、発行したけど、どこで使うの？…、使ったこと1度もないんだけど…。いきなりカードの読込み行わなくなったんだけど？どうして？等々建設キャリアアップカードに関するお悩みの声を多くお聞きする機会が増えてきたので、本日は、建設キャリアアップカードの基礎知識から取り扱い上の注意点までまるっと解説をしていきたいと思います。

◇このコラムを読んでもらいたい方

・建設キャリアアップカードに関する基礎知識を知りたい方

・建設キャリアアップカード取り扱い方法、取り扱い上の注意点を知りたい方

◇このコラムでわかる事

・建設キャリアアップカードに関する基礎知識

・建設キャリアアップカード取り扱い方法、取り扱い上の注意

建設キャリアアップシステムのカードが何をすれば発行され、いつ届くのか？知らない方もいるかも知れませんので、情報共有をさせて頂きます。※すでに建設キャリアアップカードを取得している方はこの節は飛ばして頂いて先に進んで頂ければと思います。建設キャリアアップカードは建設キャリアアップシステムへ技能者登録申請を行い、審査を通過した際に発行が行われます。カード取得までの期間は、建設キャリアアップシステムへ技能者登録申請を行い、その後の審査期間で約3～4週間、発送手続きで約1週間かかりますので円滑にいった場合、約1か月で手元に届く事になります。※あくまでも順調に進んだ場合です。

建設キャリアアップカードには沢山の大切な情報が詰め込まれています。カードに記載がある情報について一つずつ確認しましょう。

1、技能者の能力評価レベル

建設キャリアアップカードの色によるカード所有者の技能レベルの把握が可能です。能力評価レベルは上から金、銀、青、白4つの等級に分かれています。今後、このカードの色に応じて公共工事設計労務単価や現場での割増賃金、建退共の給付額等が変動する予定です。建設キャリアアップシステムの登録時はすべての技能者がレベル1の白でカードが発行されます。技能者の能力評価は「任意制」になりますので自動的に能力評価レベルが向上するものではありませんのでご注意ください。能力評価は必要に応じで申請手続きを行いましょう。※今後、建設キャリアアップシステムの登録時に能力評価を同時申請が行える様になります。現段階は登録申請と能力評価申請を別で行う必要があります。

※国土交通省は、現場での実務経験年数が10年程度以上あり、建設キャリアアップシステムのレベル３相当以上の技術力を持つ技能者が一人親方として望ましいとしており、偽装一人親方にならないための目安としても利用していく方針です。

2、技能者ID

カード表面の記載のある14桁の番号が技能者のIDになります。技能者IDは建設キャリアップシステムへのログインやCCUS認定連携システムとの連携時に利用を行いますので、利用用途と建設キャリアップカードの表面に記載がある事を覚えておきましょう。ちなみに不要な情報ではありますがカード表面の14桁ハイフン（－）以降の2桁の数字はカードの発行回数を表しています。

3、本人確認番号（セキュリティコード）

カード裏面の右下に記載がある4桁の番号が本人確認番号（セキュリティコード）になります。本人確認番号は、建設キャリアップシステムのログインパスワード変更時やCCUS認定連携システムとの連携時に利用を行いますので利用用途と建設キャリアップカードの裏面に記載がある事を覚えておきましょう。

4、お問い合わせセンター（電話窓口）

電話問い合わせ窓口が閉鎖している建設キャリアアップシステムですが、2021年付近までは建設キャリアップカードの裏面に「建設キャリアアップシステムお問い合わせセンター」の電話番号が記載されていました。目的としては建設技能者が紛失した建設キャリアアップカードを善良な方が拾った場合の連絡先として窓口を設けていたようです。現在もカードを拾ってくれた方の受付窓口（2回線）あるようですが、ほぼ通話中になり繋がりません。カードの件以外でも番号を知っている方は電話をかけ繋がれば、CCUSに関する質問が行えるので凄くラッキーではありますが繋がるまでに、相当な時間を要するのは間違いありませんので、CCUS認定アドバイザー等に連絡した方が課題解決に繋がると思います。※現在のキャリアアップカードからは記載がなくなっております。

以上、4つの大切な情報が記載されているため、むやみやたらに見せたり、貸したりせず、利用すべき時に利用できるように保管を行いましょう。

発行された、建設キャリアップカードはい？どこで？利用を行うのか？よく知らない状況で誤認を行っている事業主の方もいるのですが、建設キャリアアップカードは建設キャリアアップシステムへの登録を証明するためにあるのではありません。建設キャリアアップカードの利用シーンについて見ていきましょう。建設キャリアアップカードは、建設キャリアアップシステム利用対象現場にて設置されているカードリーダーへカードタッチを行い、技能者の就業履歴の記録・蓄積を行うのに利用を行います。（*1）現場によっては就業履歴の記録・蓄積に顔認証を利用している場合があります。その場合、建設キャリアップカードの利用は不要となります。また大手の現場を中心に広まりを見せているのが、建設キャリアップカードで就業履歴の記録・蓄積をすると、現場に設置されているCCUS応援自販機に建設キャリアップカードをかざすと、飲料数を1日/本無料で取得が行えます。技能者にとってお得なことがどんどん増えているので建設キャリアップカードをしっかり携帯し有効利用して頂きたいと思います。

*1　就業履歴の記録・蓄積を行うには、建設キャリアアップシステム上で予め施工体制登録と技能者登録（作業員登録）を行う必要があります。

建設キャリアアップカードは現場経験を就業履歴として記録・蓄積するため技能者情報が記録されたICチップが内蔵されたカードであり一般的なカードと同じ材質のPVC製で出来ています。そのため取り扱いには2点注意が必要です。

1、収納場所

よく財布等に収納し、お財布をズボンの裏ポケットに入れる方は注意が必要です。カードは非常に柔らかいものなのでお尻の下敷きにしているうちに破損してしまう事がよくあります。注意しましょう。

2、保管場所

カード保管する場所が「高温になる場所」や「磁石の近く」で保管を行うと、ICチップの磁気不良がおきカードリーダーがカードを読み込まなくなります。車のボンネットやスマフォケースの磁石、磁気を発生するスマートフォン等と一緒にカードの保管をするのはやめましょう。もし破損や磁気不良がおきてしまい、カードリーダーが建設キャリアアップカードの読込みが行えない場合はCCUSカードの再発行の手続きが必要になりますので注意してください。※建設キャリアアップカードは実費1,000円(税込)で再発行が可能です。

建設キャリアアップカードの紛失や破損、磁気不良がおきてしまったら、カードの再発行の手続きが必要になります。カードハイ発行の手順は①CCUS専用問合せメールにて再発行の手続き、②カード再発行の支払手続き、③カード再発行の手数料決済を経て、カードは発送されます。概ね再発行には2～3週間の期間がかかりますので、早めの手続きを行いましょう。

建設キャリアップカードの再発行について詳しく知りたい方は下記コラムを読んでもらえたらと思います。

建設キャリアアップカードの紛失時の対応方法

建設キャリアアップシステムの導入は、元請会社や上位会社からの要請を受け事業者都合で従業員の技能者登録申請を行い、登録申請に必要な費用を事業者が負担する事が多いと思います。そのことから建設キャリアアップカードは事業主の所有権があると考えるのは当然だと思います。しかし建設キャリアアップシステムでは技能者個人の賃金と待遇を改善するためのシステムであるため、むやみやたらと、登録が行えないようひとり１回までしか登録が行えないよう登録に制限をかけています。そのため従業員が退職する場合は、技能者登録情報から事業者情報の関連付けを解除した後に、退職する従業員へ建設キャリアアップカードの譲渡とログインパスワードをご共有して頂く必要があります。※登録メールアドレスが事業者のアドレスになっている場合はアドレスの変更も必要です。無断退職等やむおえない事情により建設キャリアアップカードの譲渡とログインパスワードをご共有が行えなかった場合は、技能者本人が建設キャリアアップシステムへ問い合わせを行い、技能者IDの調査や登録メールアドレス変更手続き、建設キャリアアップカードの再発行も可能なのでご安心ください。しかし喧嘩別れ等ではらわたが煮えくり返る事もあるとは思いますが故意や悪意をもって建設キャリアアップカードの譲渡とログインパスワードの共有を怠るのではなく、退職した従業員が今後も建設業界で活躍して頂くために、怒り沈めてご対応を頂ければと思います。

今回は、建設キャリアアップカードの発行から取り扱い方法、取り扱いの注意ポイントまでを解説していきました。これから建設キャリアアップカードの利用シーンはどんどん増えていきます。取扱い方法と注意ポイントをよく理解し建設キャリアアップカード最大限使い倒して頂きたいと思います。

株式会社FIRSTでは建設キャリアアップシステムの導入・運用サポートを唯一専門で行わせて頂いております。建設業界の労働上限規制により「業務の質」の改善が求められていると思います。社長や技術者や技能者の大切な時間がお金を生まない業務に奪われていませんか？お金を生み出す業務に集中して頂くために株式会社FIRSTが提供する、「建設キャリアアップシステムの導入・運用サポート」をご検討頂けると幸いです。

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