2026.04.22

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日本空調衛生工事業協会・建設キャリアアップシステム(CCUS)現場登録原則化へ

日本空調衛生工事業協会が建設キャリアアップシステムに関する2026年度の取り組み方針をまとめ公表した。

今回の方針には、従来の運用を大きく転換する内容が含まれているため、本コラムではそのポイントと現場への影響について整理します。

 

◇このコラムを読んでもらいたい方

・各都道府県の空調衛生工事業協会や管工事協同組合の会員企業さま

 

◇このコラムでわかること

・日本空調衛生工事業協会の2026年度CCUS推進方策

・事業計画におけるCCUS運用強化の具体内容

・2025年度の運用実績と今後の課題

 

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▼日空衛の2026年度建設キャリアアップシステム(CCUS)推進方策

日本空調衛生工事業協会が2026年度のCCUS推進方策を3つ掲げました。

➀CCUS現場登録の原則化
会員企業に対し、原則すべての元請現場でCCUSの現場登録を求める方針が示されました。従来は請負金額4,500万円以上を対象としていた金額要件が撤廃され、実質的に“全現場対象”へと転換されます。企業会員93社のうち91社が既に事業者登録を完了していることから、今後は「登録済み」から「運用実施」へとフェーズが移行し、現場運用率は大きく加速することが想定されます。

 

➁就業履歴登録数120万件の目標設定

年間の就業履歴登録数を120万件とする目標が設定されました。これは前年度目標から10万件の引き上げとなります。単純平均では、1社あたり月約1,075件の履歴登録が必要となりますが、会員企業の規模を踏まえると、現場運用が定着すれば十分達成可能な水準と考えられます。裏を返せば、「運用しているかどうか」ではなく「どれだけ継続的に履歴を蓄積できるか」が問われる段階に入ったといえます。

 

➂CCUS利用促進補助事業の継続

従来から実施されている補助事業も継続されます。対象は、事業者登録料、技能者登録料、能力評価判定手数料です。ただし、企業会員の多くは既に登録を完了していること、また能力評価判定手数料についてはCCUS側での全額支援施策もあることから、実質的な補助効果は「未登録の協力会社層」に対して発揮される構造となっています。そのため、元請企業にとっては「自社の補助」ではなく、「協力会社の巻き込み施策」として捉える必要があります。

以上、3つの方策を掲げ、CCUSのより一層の普及促進を行うようです。

▼育成就労制度開始を見据えた取り組み

2027年4月に開始予定の育成就労制度を見据えた対応も明記されています。日空衛は、「CCUS登録が義務付けられている外国人技能者が就労するすべての現場において、確実に就業履歴を蓄積する」ことを掲げています。

この方針から読み取れるのは、外国人技能者が関与する現場=CCUS運用が前提条件になるという構造です。つまり、2027年以降は「やるかやらないか」ではなく、「やっていないと成立しない」状態に移行する可能性が高いと考えられます。そのため、対象となる元請企業は、制度開始直前に対応するのではなく、今の段階から現場運用を開始し、運用負荷や課題を事前に解消しておくことが重要です。

▼2025年度の協会実績

2025年度の実績は、新規現場登録数2,018現場、就業履歴登録数85万4,069件となっています。新規現場登録数は目標を達成した一方で、就業履歴登録数は未達となりました。これは、「現場登録までは進んだが、運用の継続が十分に回っていない」という典型的な例を示しています。2026年度は目標水準が大きく引き上げられているため、例年通りの登録・運用促進ではなく、現場でのCCUS運用定着(習慣化・仕組み化)が最大の論点となりそうです。

▼まとめ

今回の日空衛の方針は、CCUSを「任意の取り組み」から「前提条件」へと引き上げる内容となっています。
特に、現場登録の原則化と就業履歴の大幅な目標引き上げは、制度の普及段階から現場運用のフェーズに入ったと言えます。今後は、現場登録だけでは不十分で、現場でいかにCCUSを運用し、継続的に就業履歴を蓄積できるかが重視されます。さらに、育成就労制度の開始により、外国人技能者が関与する現場ではCCUS運用が実質的な原則化となる可能性が高まっています。こうした流れの中で求められるのは、「制度対応」ではなく「運用の仕組みづくり」です。誰が、どのタイミングで、どのように履歴を登録するのか。現場ごとの運用を標準化し、負担なく回る仕組みを構築できるかが、今後の分岐点になります。この変化を機会と捉え、早期にCCUS運用体制を整備できる企業が、今後の受注・人材確保の両面で優位性を持つことになるでしょう。

 

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