2024.06.19

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登録・申請のコツ

従業員の独立・退職時の建設キャリアアップ(CCUS)カードの取り扱い

最近、お問い合わせの内容で独立や転職、喧嘩等で会社を退職した方が建設キャリアアップシステムの利用を、行う場合にどのような手続きをとれば良いのかわからず困っている。という声が急増しております。そこで、今回は会社を退職した時の建設キャリアアップカード等の取り扱いについて解説をしていきます。

◇このコラムを読んでもらいたい方

独立、喧嘩等による会社退職後にCCUSの利用を行いたい方

従業員が退職する事業主

◇このコラムでわかる事

退職後の建設キャリアアップシステム利用再開の方法

従業員の退職時の建設キャリアアップシステムの操作事項

独立・退職時は建設キャリアアップカードの新規登録は必要か?

結論、建設キャリアアップシステムは1人・1度しか登録が行えないシステムであるため、退職時も新規登録を行うのではなくカードの再発行や登録してある技能者(所属事業者)情報の変更を行い、1度登録した情報を継続利用してひく必要があるのです。しかしそのような事をしらない事業主等は費用を支払ったのが会社だから、会社のものと決め込み、退職する技能者へ建設キャリアップカードとログイン情報を提供しない事が非常に多く退職関連の問い合わせで一番頻出する問題になります。このような問題が多発しているので技能者の方が退職する時の流れと、事業主の方が、建設キャリアップカードとログイン情報を提供してくれなかった場合の対応について1つずつ見ていきましょう。

建設キャリアアップカードの受渡し

まず、イメージしてください。パスポートの作成費用を会社が支払ったからといって、パスポートは会社のものにはなりませんよね?建設キャリアアップカードは技能者(建設職人)さんの個人的なスキル等を保証する建設業界のパスポートみたいなものです。そのため退職を行う際は、事業主の方に建設キャリアアップカードの譲渡とログイン情報(IDとパスワード)の共有を依頼します。どうしても応じて頂けない場合は技能者登録料の4,900円をお支払いしてでも建設キャリアアップカードとログイン情報(IDとパスワード)の取得した方が今後の対応を考えると安上がりです。しかし急な喧嘩別れや事業主に融通してもらえない時は建設キャリアアップカードとログイン情報(IDとパスワード)の取得は諦めまるしかありません。建設キャリアアップシステムの再利用を行うために負荷を少しでも下げるためには建設キャリアップカードの再発行等の対応もあるのでカード表面の写真だけでも撮影させてもらえるよう交渉し画像を取得出来れば、再利用の手間は半分程度削減できます。理由は次項でご説明します。

建設キャリアアップシステムのログインID・パスワードが不明な場合

退職後も建設キャリアアップシステムの利用を行いたい方で事業主の方から建設キャリアアップカードとログイン情報(IDとパスワード)の取得が行えなかった場合は、建設キャリアアップシステムへお問い合わせを行い技能者IDの調査と登録メールアドレスの調査・変更対応が必要になります。しかし建設キャリアアップシステムには多くの個人情報が登録されているためお問い合わせを行えばすぐに情報を開示してくれるわけではなく、建設キャリアアップシステムが要求する身元を提供し、照合が行えた場合に技能者IDの開示や登録メールアドレスの変更に応じてくれます。ここで役に立つのが前項の最後でお伝えした建設キャリアアップカードの表面の写真です。建設キャリアアップカードの表面には技能者IDが記載されているため技能者IDがわかれば身元照会で提供する情報量を少しだけ少なく出来ますので身元照会までの時間が割愛できます。難点なのは、建設キャリアアップシステムには電話窓口がなく、メール問い合わせ窓口のみの対応となるため、メールでのやりとりになります。建設キャリアアップシステムはお問い合わせを行うと概ね3~5営業日で返答を行うので、慣れていない人が身元照会を行う場合2~3度のやり取りが発生するため、約1か月程度の期間がかかってしまうのでお問い合わせフォームの注意書きやFAQをしっかり読込み少ない回数のお問い合わせで情報開示まで持っていけるよう頑張りましょう。

建設キャリアアップシステム登録技能者情報の変更対応

身元照会を経て、技能者のログインIDと登録メールアドレスの調査・変更が完了したら、ログインパスワードの変更が可能となります。ログインパスワードの変更は建設キャリアアップシステムのログイン画面の「パスワードを忘れた場合」から対応が可能です。ログインパスワードの再発行を行い、技能者ログインIDと初回ログインパスワードにて建設キャリアアップシステムへログインを行います。ログインを行うとログインパスワードの変更を求められるのでご自身が記憶しやすく忘れないパスワードに変更しましょう。これではれて、建設キャリアアップシステムの登録技能者情報へログイン出来ました。この後に対応が必要な事が2つあります。

①所属事業者情報の変更

退職時の登録技能者情報は所属事業者の情報が前職のままになっているため、所属事業者情報の解除と変更の対応が必要です。新規入職先の事業者情報を取得し所属事業者関連付け作業を行いましょう。所属事業者の関連付け作業が完了すれば、建設キャリアアップシステムの正常な利用が可能となります。

※技能者方が独立した場合は、ここの手順とは異なるため次項の内容を確認し対応してください。

②カードの再発行(カードを紛失している方のみ)

カードの再発行が必要な人は技能者IDでログインを行うとカード再発行の項目から手続きが可能なのでそこから再発行を行いましょう。しかし注意点2点あります。1点目、建設キャリアアップシステムの初回技能者登録・申請手続き時に登録したカードの送付先の住所に送付が行われますので、カード再発行の手続きまでに、登録技能者情報の変更を行わないと、ご自身の認識と違う住所にカードが発送されてしまうのでよく確認を行った上で再発行の手続きを行いましょう。2点目、建設キャリアアップカードは簡易書留(直接手渡し)で郵送が行われます。そのため常時人がいる場所に送付したいと受取が行えず、建設キャリアアップシステムへ返送が行われてしまうので送付先には常時人がいる場所を選びましょう。

独立後の建設キャリアアップシステムの登録と利用

退職後、独立した方で建設キャリアアップシステムの再利用を行う方は、法人、個人事業主はもちろん一人親方の方もご自身の会社の事業者登録が必要になります。法人、個人事業主の方は理解が行えますが、一人親方の方からすればなぜ?と感じる事と思います。建設キャリアアップシステムの構成は事業者に所属する技能者という構成になっているため、技能者の方は必ずどこかの事業者に所属している必要があります。そのため一人親方の方も事業者登録が必要になります。

ここまでで技能者の方が独立・退職時の対応の案内は以上です。

ここからは技能者の方が退職する場合の事業主の対応をとしてお願いしたい事解説していきたと思います。

事業者登録情報と技能者登録情報の関連付け解除

従業員が退職時に建設キャリアアップシステムで対応しないといけない事の1つめは技能者(従業員)と事業者の関連付けの解除作業になります。関連付けの解除が行われていない状態だと技能者が従業員として紐付けされている状態となりますので退職時は速やかに関連付け解除を行いましょう。技能者と事業者の関連付け解除は事業者IDから建設キャリアアップシステムへログインし作業を行います。

技能者登録メールアドレスの確認と変更手続き

2つめは技能者(従業員)の建設キャリアップシステムの登録メールアドレスの確認になります。会社でまとめて従業員の技能者登録を行う場合、登録メールアドレスを一括で会社のアドレスで登録する場合が多く見うけられます。そのため登録メールアドレスが会社のアドレスになっている場合は、事業者側で退職する従業員のメールアドレスへ変更手続きを行うか?または退職する従業員にメールアドレスの変更を対応するよう指示する必要があります。変更を行わないままだと退職し関係のない方のお知らせやご案内が会社のメールアドレスに届く事になり事業者にとっても迷惑ですし、退職した従業員も建設キャリアアップシステムを利用していく上で困る事体になるので早期にメールアドレスの確認・変更手続きを行うことをおススメします。

建設キャリアアップシステムへのログインパスワードの共有

3つめは退職する技能者(従業員)への建設キャリアアップシステムログイン情報のご共有を行って下さい。

退職する技能者(従業員)は、退職後も建設業に従事する場合、独立や転職を行い、建設キャリアアップシステムの利用を行うことが予測されます。建設キャリアアップシステムを退職後も継続して利用を行うには登録技能者情報や所属事業者情報の追加・更新を行わなくてはなりません。建設キャリアアップシステムの登録情報を追加・更新するためにログイン情報とは技能者ログインIDとログインパスワードが必要になります。この情報を共有しないと、建設キャリアアップシステムへお問い合わせを行い、身元照会等を経た後でないと利用の再開が行えず、非常に苦労しますので、退職する技能者(従業員)ではありますが親心で情報共有をして頂けると幸いです。

建設キャリアアップカードの譲渡

4つめが建設キャリアアップカードの譲渡です。冒頭の『建設キャリアアップカードの受渡し』でも述べましたが建設キャリアアップカードは技能者(建設職人)さんの個人的なスキル等を保証する建設業界のパスポートみたいなものです。退職した従業員の建設キャリアップカードが手元にあっても利用価値が無く、個人が所有してはじめて効果を発揮するものなのになります。会社で費用を支出して登録した場合になぜ?無償で譲渡しなくてはならないのか?思うところは多分にあると思いますが前項同様に親心で建設キャリアアップカードの譲渡して頂ければと思います。しかし喧嘩別れや急な退職等の場合はどうにもできない場合もあると思います。そのような場合は個人情報の記載もあるので会社側で責任を持って建設キャリアアップカード廃棄対応が必要です。

以上4点が技能者の方が退職する場合の事業主の対応事項の解説となります。

退職時の建設キャリアアップシステム登録情報の取り扱いに関する注意点

退職する技能者(従業員)の方は、退職後も建設業界に従事し建設キャリアアップシステムを継続的に利用する事が必要な場合は、建設キャリアアップシステムのログインIDとログインパスワード、建設キャリアアップカードを受け取る事が非常に重要です。退職後も円滑に建設キャリアアップシステムの利用再開を行うため事業主の方としっかり打合せを行い情報とカードの提供を受けられるようにしましょう。また事業主の方におかれましては、情報・カードを提供するにしろ、しないにしろ、個人情報である事にかわりありません。退職した従業員の情報を保有したままにするのは会社としてもリスクが孕みますので、早めの処理をおススメ致します。

建設キャリアアップシステム(CCUS)代行サービス

日々現場が多能な中で慣れないITシステムである建設キャリアアップシステムを利用している中、従業員の方が退職する際も建設キャリアアップシステムのマニュアルを確認しながら操作を行い登録情報の追加・更新を行うため貴重な時間が奪われるのは非常に煩わしいですよね。株式会社FIRSTでは建設キャリアアップシステムの導入・運用サポートを唯一専門で行わせて頂いております。建設業界の労働上限規制により「業務の質」の改善が求められていると思います。社長や技術者や技能者の大切な時間がお金を生まない業務に奪われていませんか?お金を生み出す業務に集中して頂くために株式会社FIRSTが提供する、「建設キャリアアップシステムの導入・運用サポート」をご検討頂けると幸いです。

株式会社FIRSTの代行サービスについて知りたい方はこちら

https://first-corporation.co.jp/ccus-01/

まとめ

本日は、『従業員の独立・退職時の建設キャリアアップ(CCUS)カードの取り扱い』について解説してきました。経営者にとって従業員の退職は無いに限りますが、事実、避けようのないのも事実であり悲しい事ではありますが、退職ギリギリでバタバタするのではなく、事前に知識をインプットして頂き、必要な時に役立てて頂ければと思います。

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