2023.09.09
元請会社向け
地方自治体における建設キャリアアップシステム(CCUS)の 普及とその影響

建設業界は、技術者や労働者のスキル向上が急募される分野の一つです。この背景から、建設キャリアアップシステム(CCUS)が注目を集めているなか地方自治体ではその導入と活用状況に応じて元請企業に対する評価を行う環境整備が行われています。
CCUSとは何か?
建設キャリアアップシステム(CCUS)は、主に技能者の能力・経験等に応じた適正な賃金・待遇を受けられる業界環境をつくるため建設技能者(職人)の経験と技能を数値化し、それを基に技能者と事業者の評価が行えるシステムです。
地方自治体での普及状況
国土交通省の最新調査によれば、45都道府県がCCUSの活用モデル工事を実施または予定しています。2023年度以降、茨城、千葉、神奈川、新潟、三重の5県が新たに実施を表明しています。さらに、都道府県や市区町村が発注する工事でも、CCUSに基づく企業評価が増えています。
インセンティブの多様性
41都道府県が企業評価などのインセンティブ措置を導入しており、その内訳は多岐にわたります。工事成績評定での加点が22都道府県、総合評価方式の入札での加点が21府県、入札参加資格での加点が13県、費用補助が16道県となっています。特に群馬と宮崎の2県は、これら全てのインセンティブ措置を導入しています。
今後の展望
国交省は、都道府県公共工事契約業務連絡協議会などを通じて、CCUSの更なる普及を促しています。これにより、建設業界全体のスキル向上と品質保証が期待されるとともに、地方自治体おける公共工事の透明性と効率性が高まることが予測されています。CCUSの導入と活用は、建設業界だけでなく、地方自治体にとっても多くのメリットをもたらしています。この動きが今後も広がれば、より質の高い社会基盤の構築が可能となるであろうと期待されています。
結び
公共・民間問わず1日でも早く建設キャリアアップシステムが普及することで、建設技能者の賃金・待遇が改善が行われ、建設就労者のみなさんが働きやすい労働環境整備が行えればと思います。
本日は『地方自治体における建設キャリアアップシステム(CCUS)の 普及とその影響』についてお話させて頂きました。
最後までご一読頂きありがとうございました。
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